アイアンマンレースとは、持久系スポーツの中で世界一過酷といっても過言ではないスポーツです。各種目の構成はトライアスロンと同じ「スイム・バイク・ラン」ですが、その距離が尋常でなく長いのです。「 2年間でアイアンマンレース完走 」という目的を達成するために、書籍「トライアスリート・トレーニングバイブル」を参考にたてた年間トレーニング計画を紹介したいと思います。
シーズンの目標を設定する、出場レースを決める
私の目標は、「アイアンマンレースを完走すること」です。いままで、アイアンマンレースに出場したことがなかったため、私はこの目標を二つのシーズン目標に分けました。
- 1シーズン目「ハーフアイアンマンを完走し、アイアンマンレースの各種目の最大距離を完走する」
- 2シーズン目「アイアンマンレースに出場し完走する」
アイアンマンレースはその出場資格に”過去3年間以内にミドルディスタンス以上の大会の完走“と指定される大会があります。また、レースのエントリーは半年前からレース数か月前までというのが一般的で、いざ思い立ったその年に出場できるとは限らないのです。
そのために私は1シーズン目には、アイアンマン出場資格獲得のためのシーズンで、2シーズン目にアイアンマンレース出場としました。
上は私の目標ですが、このとき以下の3点に気を付けましょう。
・ ストレッチングな目標であること
・ 肯定的な表現であること
そして、社会人のフルタイムワーカーでレースに出場できる月や開催地に制限がある人は、先に出場レースを決めてしまいましょう。
私の場合は、
アイアンマンレース:佐渡国際トライアスロン
と設定しました。
トレーニング目標を設定する
このトレーニング目標とは、1.で定めた目標を達成するために到達しなければならない、具体的で測定可能な課題です。
完走が目標の人は、まずは出場するレースの各種目の「距離」と「制限時間」が具体的で測定可能な目標となります。
私の場合、「ラン」に関してはアイアンマンレースの42.195 kmよりも長い距離を走ったことがありますが、その他の「スイム」「バイク」に関しては、長距離のレースに出場した経験がありません。
そのため私の場合の「リミッター(制限)」は「距離」だと設定しました
また、もうひとつのリミッターは「練習を取り組むための仕組みづくりと継続力」だと考えました。
そこで、トレーニング目標を「レースの一ヶ月前までに、出場するレースの各種目の最大距離を完走する」としました。
ミドルディスタンスの九十九里トライアスロン完走を目指す場合は、
種目 | 距離 | 制限時間 |
スイム | 1.9 km | 1時間20分 |
バイク | 90.1 km | 4時間 |
ラン | 21.1 km | 2時間40分 |
ロングディスタンスの佐渡国際トライアスロン完走を目指す場合は、
種目 | 距離 | 制限時間 | スタート/ゴール制限時間 |
スイム | 4 km | 2時間40分 | 6:00 / 8:40 |
バイク | 190 km | 7時間30分 | 9:00 / 16:30 |
ラン | 42.2 km | 5時間 | 16:30 / 21:30 |
また、スイムレースでは海で泳ぐ「オープンウォーター」なのでその技術も必要不可欠です。
そのために、以下の大会への出場を検討しております。
8/中旬 三浦スイカOWS 個人5 km / 3 km / 1.5 km
9/上旬 湘南オープンウォータースイミング 10 km / 2.5 km
年間トレーニング時間を設定する
年間トレーニング時間を決めるにあたり、まずは前シーズンの総トレーニング時間を集計してみます。私の場合は、前シーズンの練習記録をとっていなかったので、本書の推奨トレーニング時間を参照にしてみます。
アイアンマン:600 ~ 1200
ハーフアイアンマン:500 ~ 700
オリンピック:400 ~ 600
私の場合は、アイアンマンを目標としているのですが、まずはハーフアイアンマン完走からステップアップしたいので「年間500時間」としました。これは、
「月40時間」、「週8時間」に相当します。ただし、いきなりこの練習時間を達成しようとするとオーバートレーニングや故障の原因になってしまいます。まずは、週に一回練習する習慣づくりからはじめて徐々に体を慣らしていきます。
それにサラリーマンのようなフルタイムワーカーだとどうしても仕事の繁忙度に応じて練習に充てることのできる体力・時間はばらついてしまいます。
年間・週間トレーニング時間はあくまでも目安としてください。一番大事なのは、無理なく楽しく継続して練習することが完走への道のりだと信じています。
シーズンを各トレーニング期に期分けする
シーズン中、ピークの状態に持っていきたい大会や時期が決まったら、次はトレーニング期を割り当てます。
基礎期:~ 3カ月前
強化期:3 ~ 1か月前
調整期:1か月前 ~ レース期
ただし、アイアンマン・ハーフアイアンマンのいずれも出場経験のない選手や私のように完走のみを目指しており、タイムに重点を置かない選手は強化期を省略して、基礎期のみを行います。
週間トレーニング時間を割り当てる
週8時間の練習時間を確保するためのモデル練習プランを考えてみました。
平日 2日 各2時間 スイム + ラン、ラン + バイク
休日 1日 3時間 スイム、バイク、ラン
通勤ライド 往復3時間
帰宅ラン 1時間 + プールスイム 1時間
平日 1日 各1時間 スイム、ラン
休日 1日 6時間 ロングライド、ロングラン
練習を継続する、楽しむための仕組みづくり
フルタイムワーカーにもなると、練習時間を確保することが難しくなります。時には練習以外の遊びや勉強を優先させたいと思うことが多々あると思います。
そんなときは、私は「ながら時間」をつくって練習にあてるようにしています。
私は練習のためだけの時間を作るということを意識的にしないようにします。例えばプールや海に泳ぎに行くときの移動手段を自転車にすることでスイム&バイクのブリック練習ができてしまいます。つまり、「移動時間」を「バイクの練習時間」に置き換えてしまうのです。
夜の時間帯もしくは天気が悪い時はローラー台を使用して練習を行うのですが、ただ何もせず黙々と1時間自転車をハムスターのようにこぎ続けることは苦痛です。
ローラー台をこいでいる時間を勉強時間に当てたいと思う時は「Audible」というサービスを活用します。このAudibleではオーディオブックと呼ばれる音声朗読の書籍をダウンロードすることができ、ビジネス書や小説など様々なジャンルの本があります。再生速度を変えながら何回でも繰り返し聞くことができるので手持無沙汰なロードバイクの練習中にはうってつけのサービスです。
その他ビジネス書を聞きたいような気分でない時にはノートパソコンをローラー台の前にセットしてYouTubeで動画を見たり,借りてきたDVDで映画を鑑賞しながらローラーをします。
この「ながら練習」を一番行いにくいのはスイムの時間です。なので私が決めているルールとしては週に一回必ず30分でもいいから泳ぐということを決めております。
さいごに
「 2年間でアイアンマンレース完走 」という目的を達成するために、書籍「トライアスリート・トレーニングバイブル」を参考にたてた年間トレーニング計画を紹介しました。ここに挙げたレースや練習計画はあくまでも私の一例ですが、トライアスロンへの出場を検討する人にとって少しでも参考になれば幸いです。
毎月の練習記録や大会記録をブログ記事として紹介することでモチベーションを保ち続けるようにしていきます。
コメント